DOBS演奏会無事終了! [歌巡礼]
DOBS(同志社グリークラブOBシンガーズ)の演奏会が無事終了した。
1980~90年代の同志社グリークラブの音色を求めてきた方々の期待に答えた演奏は出来たと思う。
本番及びメイン練習会場だった大阪明星学園聖堂。
今回演奏会を行うにあたり本当にお世話になりました。
総勢50名。よくぞここまで集まったものだと思う。
実際1980年代の卒業生は学生時代日本の合唱界の屋台骨を支えていたが、社会人になってからは
多忙な中でのバブル&バブル崩壊で一般合唱団で続けている人は本当に少数派で当時を再現するなど
不可能に近かった事だった。
これから継続するのも大変だが出来る範囲で合唱界の後輩に「私達の音楽」を伝えていけたらと思う。
1980~90年代の同志社グリークラブの音色を求めてきた方々の期待に答えた演奏は出来たと思う。
本番及びメイン練習会場だった大阪明星学園聖堂。
今回演奏会を行うにあたり本当にお世話になりました。
総勢50名。よくぞここまで集まったものだと思う。
実際1980年代の卒業生は学生時代日本の合唱界の屋台骨を支えていたが、社会人になってからは
多忙な中でのバブル&バブル崩壊で一般合唱団で続けている人は本当に少数派で当時を再現するなど
不可能に近かった事だった。
これから継続するのも大変だが出来る範囲で合唱界の後輩に「私達の音楽」を伝えていけたらと思う。
Orphei Drängar大阪公演(2010.10.Oct ザ・シンフォニーホール) [演奏を聴く(仮)]
座席は写真の通りHH37。2階席の最後列です。
客の入りは関西合唱コンクールとバッティングしたので8割くらい。
ロビーにこの様な張り紙が。まだツァー2日目なので演奏曲目が手探りなのかも。
前半は、北欧作品を中心とする「おなじみ」の曲のはずでしたが・・・・
新任の指揮者との曲造りが何か手探り状態でいつもほどの感動が無かったです。
勿論、世界トップクラスの基本的スキルの高さはKeepされているのですが。
後半からCAPRICE!(お楽しみコーナー)を枕にして、ODの魅力が炸裂した素晴しいステージになりました。
サンドストレームの「歌う猿」は、せかせかと短縮バージョンだったので「あれ?」っと思いましたが、
プーランクはゆったりとシンフォニックに歌い上げ好感をもちました。
圧巻はオペラ合唱曲。これがこの指揮者の得意なレパートリーとすぐ判りました。
実感したのはこの伝統ある合唱団にしても「過渡期」はあるのだなぁと言う事。
次回はもっと楽しませてくれるかな?
劇場版ポケットモンスター幻影の覇者ゾロアーク [映画を観る]
仲間・自然を賛美するテーマにブレは無くCG使用も効果的。ただここ数年メインに置くキャラクターの特性でメインにはまらない作品も散見する。
今回も前半の進行がややかったるく感じたのが不満。次回に期待したい。
借りぐらしのアリエッティ [映画を観る]
若手の作画監督を思い切って監督に指名しただけあって、作画の丁寧さには驚嘆するばかり。
宮崎駿監督が企画・監修に回ったストーリーは19世紀のオーソドックスなファンタジーを時間設定を現代の東京近郊に変更する破壊的な企画なのに(ポニョも似たような事はあったが)リアリティーを与えてしまった。
その結果宮崎監督の言いたかった現代における宗教・民族・政治・文化etcの違いによる国家や民族(場合によってはもっとミニマムな人間同士)の対立の指摘と解決への模索と言うテーマがバックボーンとして見事に浮かび上がった。
ややもすれば、抽象的な感覚で終始しかねない小品を、具体的な世界観へ引きずり込んだスタッフに最高の評価を送りたい。
舞台となった洋館の生活感あふれる描写には感心してしまった。先々月グラバー園に行ったのだが、この描写と比較すると公園にするのも破壊行為になるのを実感した。
60'の小粋さが満載!ポピュラー・プレヴィン [お気に入りCD]
<曲目>
1. ワン・ノート・サンバ
2. ピープル (映画「ファニー・ガール」より)
3. ブルーゼット
4. コール・ミー・イレスポンシブル
5. コルコバード
6. ねえ!キスしてよ
7. ネバー・ユー・マインド
8. イパネマの娘
9. グレイヴィ・ワルツ
10. サンライズ、サンセット (ミュージカル「屋根の上のバイオリン弾き」より)
11. 黒いオルフェ
12. さよならチャーリー (映画「さよならチャーリー」より)
1964年のアルバム(日本語版ライナーノーツの1961年はミスプリ)。アンドレ・プレヴィンがピアノやハープシコードを駆使して1960年代前半の作品を巧みに演奏していく。マーティ・ペイチの西海岸直系のアレンジもいい。
ライナーノーツに俳優のジャック・レモンが参加しているのも貴重。
兎に角。猛暑の中、欝な気分を癒すには相応しい作品。
最近、N響の指揮者就任を記念して彼のクラッシック以外の復刻が進んでいる。クロスオーバーな活躍をしていると逆にジャンル分けが困難で残りにくかった彼のPOPS系アルバムが残るのは良いことだと思う。
タグ:ポピュラー・プレヴィン
アルティ声楽アンサンブルフェスティバル2010(2010年7月18~19日京都府立府民ホールアルティ) [演奏を聴く(仮)]
今年のテーマは「伝えたいうた、残したいうた」
7月18日演奏分を聴いた
<ワークショップ>
「ハーモニーとカノンVol.5」講師 松下耕(作曲家・合唱指揮者)
「合唱のためのエチュード」よりカノン形式の曲を3つ。音階の説明から書き手の意見を織り込んで曲を仕上げていった。心に残ったコメントは以下の通り。
パンフの挨拶より引用(復唱の意味で)
・合唱はウソが嫌い
・合唱はカッコワルイ人を歓迎する
・合唱はわけへだてがない
・合唱は人生に躓いたときほど、味方になってくれる
だから・・・・合唱はいきていくために必要なものです。
何の為に唄うのか?合唱は唄いために集いお互いにリスペクトしていくのが望ましい。
<公募演奏6団体による演奏>
コールマーテル(女声16名:大阪府)
Cantate Domino Psalmus95(l.Gyo:ngyo:si)
七つの子(本居長世 編曲:川村昇一郎)
ずいずいずっころばし(わらべうた 編曲:菊川迪夫)
同声合唱のための「紀の国のこどもうた2」より
やんまヤッホー(松下耕)
ゆうやけこやけ(草川信 編曲:川村昇一郎)
Salve Regina(M.Kocsar)
指揮者なしでは最大の規模。確かにリズム感やアンサンブルは良く纏められていたが、発声上纏まらない部分が散見されたのが惜しい。ヴォイトレにチェックされれば解決するレベルなので是非踏み込んで欲しい。
CORO Giovanni(混声10名:岐阜県 指揮:木村龍司)
混声合唱組曲「風紋」(石井歓)
1)風と砂丘
2)あなたは風
3)おやすみ砂丘
4)風紋
旧作を「忘れさられててほしくない」とあえて唯一「合唱組曲」に挑戦。重厚な作品を10名で見事に唄いきった。普通10名で唄う作品では無いと思うが、歌い手の意気込みはしっかり伝わった演奏だった。
アンサンブルキール(女声5名:静岡県 指揮:伊東恵司)
ひかり・しずく(長谷部雅彦)
「合唱のためのたのしいエチュード」より(松下耕)
1)ななくさ
2)地球は
3)たけのこ
4)くじら
5)とう坂みま坂
6)ほしのこもりうた
7)ゆきがとける
今回最少メンバー。殆ど1人1パート担当の重責を見事にこなしていた。今回がステージデビューで前向きな演奏に好感を持った。特に1.5m以上離れたオーダーでホール一杯に響きを満たした松下作品は圧巻。終了後の交流会でアルバム製作を持ちかけてみたら笑って否定したものの、「エチュード」は全曲取り組んだ上での選曲であった事を聞き納得した。
アンサンブル・ヴィトワ(混声6名:大阪府)
Peny Lane(J.Lennon&P.McCatney 編曲:B.Chilcott)
That Lonesome Road(J.Lennon&P.McCatney 編曲:S.Carrington)
She's like the swallow(カナダ民謡 編曲:B.Chilcott)
Lullaby
第59回東西四大学合唱演奏会(2010年6月27日 京都コンサートホール大ホール) [演奏を聴く(仮)]
客の入りは8割程。3階の席まで埋まり上々の入りといえる。
エール交歓
慶応:会場の響きが掴めず上滑りな音になっていた。
関学:コンパクトに上手く纏めている。このままテナーがもつかが鍵。
早稲田:ホールとの相性が合っている。いつもより力まず「美しい声」が伸びていった。悪くないがらしくない。
同志社:多少荒いが少人数を気にしない攻める唄い方に好感。付属高校から入部したメンバーがまったくいない
のにらしい演奏になったのには笑ってしまった。
第1ステージ
慶応義塾ワグネルソサイエティ男声合唱団(22名 指揮:佐藤正浩 ピアノ:前田勝則)
『Reynald Hahnによる恍惚のとき』(作曲:R.アーン 編曲:北村協一)
軽目のトーンで纏めた。大きな傷がないが、軽くなった分発音が硬すぎる様に思えた。
第2ステージ
関西学院グリークラブ(46名 指揮:廣瀬康夫)
男声合唱組曲「尾崎喜八の詩から」(作詩:尾崎喜八 作曲:多田武彦)
全てが安定している。もちろん水準以上の演奏。しかし驚きが感じられないのは何故?特に早いテンポのフレーズで言葉の堀込みが足りなく感じた。
第3ステージ
早稲田大学グリークラブ(70名 指揮:小久保大輔)
革命詩人の詩による”十の詩曲”より「6つの男声合唱曲」
(作詞:安田二郎 作曲:D.ショスタコビッチ 編曲:福永陽一郎)
客観的に図抜けた実力を持っているのは事実。聴衆としては「いかに唄うか?」が注目される部分だったと思う。実際期待通りの音圧としなやかなフレージングを取り混ぜた断トツの好演。しかしこの作品をソフトなトーンで纏めたのは賛否が分かれる所。わざわざメッセージを伝える為に日本語を作詩して再構築した作品をサウンドを前に出してそれをぼやかせたのは個人的に不満。指揮者は編曲者(=初演指揮者)のお孫さんだが、求める音楽は別でこの曲では無い気がした。
第4ステージ
同志社グリークラブ(21名 指揮:伊東恵司)
祈りの風景~現代宗教曲から~
この団体は少人数なので唯一ボーカルアンサンブル並みの精度が要求された。もちろん相対的に未熟に感じる部分はあるが、実は一番小規模なこの団体が多彩な宗教曲を一番逃げずにフレーズをしっかり掘り込んで唄ったのは評価して良いと思う。
合同ステージ
(指揮:伊東恵司 ピアノ:若林千春)
男声合唱とピアノのための「天使のいる構図」
(作詩:谷川俊太郎 作曲:松本望)
昨年夏、初演されたばかりの作品。久しぶりに実験的作品を四連で聴いたきがする。こんな作品がこの演奏会ではもっと欲しい
アンコール
(指揮:伊東恵司 ピアノ:若林千春)
世間の評判に乗じて
「サッカーによせて」(作詩:谷川俊太郎 作曲:木下 牧子)
その後のステージストームは毎度おなじみの作品。
・・・・・もうちょっと工夫しようね。
東西四連は普通のジョイントコンサートではない。今後もそうあってほしいとおもう。
タグ:東西四大学
これもありかな? [お気に入りCD]
ヴァシリー・ペトレンコ 指揮 ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団
曲目
1. 交響曲 第5番 ニ短調「革命」Op.47
2. 交響曲 第9番 変ホ長調 Op.70
帯の煽り通りスタイリッシュな演奏。
5番は骨太な演奏でテンポ感のみ指揮者によって変化するのが常識だと思っていたが、
この演奏は「カッコいい」と表現できる。だからといってスピード感があるわけでは無くきめ細かい
表現と言うのが当てはまる気がする。もちろん演奏自体も良い。
「諧謔的」と言われる9番はこの論法でもっとはまる演奏になっている。
聴き手をあざ笑うかのように「軽く・掴み所が無い」この作品の魅力が全開。
昔のLPなら絶対に9番をA面にすると思う。
そんなわけで私のお薦めは9番です。機会が在れば是非!
タグ:ショスタコーヴィチ
評価するべき才能 [お気に入りCD]
古川ロッパ傑作集 Neach Records
1.歌ふ弥次喜多 共演:徳山璉
2.東京ちょんきな
3.東京オリムピック
4.アホかいな 共演:三益愛子
5.明るい日曜日
6.酔へば大将
7.ア・ラ・ドーモ 共演:能勢妙子
8.ガラマサどん 共演:徳山璉・江戸川蘭子
9.宵闇せまれば
10.ネクタイ屋の娘
11.柄じゃないけど 共演:渡辺はま子
12.ロッパの防護団長
13.ロッパ南へ行く
14.大和一家数へ唄 共演:若原春江・高橋祐子
15.歌へば天国 共演:藤山一郎・二葉あき子
16.リンゴは紅い 共演:藤山一郎・松原操
17.潜水艦の台所
18.ロッパの轟先生
19.ちょいといけます 共演:榎本健一
20.さくらんぼ道中 共演:土屋忠一
名前や実績は小林信彦の名著「日本の喜劇人」で知っていてもエノケンと違って現時点の商品化が極端に
少ない古川ロッパの音源集。
エノケンは自分の芸風に絶対の自信があり客観的に人気が下降したときでも脱疽で片足になっても生活のために録音はステレオ。TVはカラー時代の初期まで「one and only」な仕事をのこしてきたが、ロッパは華族の出身で誇り高く気ままなプレーイングプロデューサー?なので自分の限界を戦後客観的に自覚してしまい病気になってヤル気を無くしてしまった上に世評を反映した多面的で都会的な喜劇は「今」を切り取った作品しか残しにくいものだったと推測できる。
声帯模写を確立し今でもある「シチュエーションから立ち上げるコント」を確立した喜劇役者「古川ロッパ」であり、菊田一夫を発掘し、下町の為の喜劇から一線を引くモダニズムを背景とした都会派の喜劇・商業演劇を創造した名プロデューサー「古川録波」は現在のエンタティメントのシステムの基礎を立ち上げていたと評価しても良いのでは?と思ったりする。
前述した小林信彦や舞台や映画で交流があった森光子や中村メイ子は揃って「一番仕事の無い時期(1945~60年)に50代後半で亡くなった(1961年57歳)のは勿体無かった。TVバラエティの時代(1960~1970)まで健在であればその世評を弄る能力や垢抜けた芸風で不遇時代を帳消しにする活躍が期待できた」と評価している。
このCDはインディーズレーベルNeach Recordsのプロデューサー石川茂樹がSPは複数のレーベルで多く残っているものの煩雑さからCD化にはレコード会社も匙を投げていたこの作品集を独力で権利関係を交渉し発売に漕ぎ着けたアルバム。
聴いていただくと正に「伝説の巨人」とはこの様な人の事だろうと実感した。
1940年代までにここまで垢抜けた(それが後の東宝商業演劇のカラーに繋がった)作品群の存在に
驚かれると思う。
筋肉質の合唱 [お気に入りCD]
<曲目>
・タランテラ
・陽気にやろう
・標章
・音楽家はいたるところで格闘する
・音楽に
・収穫の家、ほか(全10曲)
アンドレアス・グラウ、ゲッツ・シューマッハー(ピアノ)
シュトゥットガルトSWRヴォーカルアンサンブル
マーカス・クリード(指揮)
1908年生まれ現役最高齢?の作曲家エリオット・カーターの合唱作品集。 主に1930年代の作品が中心でさらに男声作品が多数を占める。全般的に音圧の高さが圧倒的! 骨太と言うよりは「マッチョ・筋肉質」に近い。キラキラした裸体を聴衆に見せ付けているような感じがする。 聴いて疲労感は無いのはそれだけアンサンブルの精度の高さの裏返しだと思う。
タグ:エリオット・カーター