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同志社グリークラブ第104回定期演奏会(2008.12.13京都コンサートホール大ホール) [演奏を聴く(仮)]

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オンステは40名弱。観客動員は昨年より1割ほど減少したようだ。これはコンクール参加で興味を持った客層が
今年の不参加で定着しなかったと解釈して良いと思う。

第Ⅰステージ
「エストニアへの旅」トルミス男声合唱曲集
雷鳴への連祷ほか
作曲:Veljo Tormis 指揮:伊東恵司 パーカッション:佐々木藍子
四連と同じ曲目。一回生が加わりボリュームはやや増えた。ただそれが余裕に繋がっていないのが残念。
第Ⅱステージ
男声合唱曲集「壁きえた」
作・編曲:新実徳英 作詞:谷川雁 指揮:鈴木隆介(第77代学生指揮者)
全体的にこじんまりと纏め過ぎて曲のメリハリが感じられない。「ハーモニーをまとめる」と言う事を誤解している気がした。

第Ⅲステージ
「Spirituals」
Set Down Servant!
Ain'-a That Good News! ほか 指揮:伊東恵司
「親しみやすいPopsステージ」を想定しているがそうならないのがもどかしい。 指揮者の芸風もあるが、歌い手に破壊力が無いのも一因。「いい子すぎる」のも考え物だ。
第Ⅳステージ
男声合唱のための組曲「だれもの探検」
作詞:木島始 作曲:三善晃 指揮:清水敬一
指揮者は昨年のリベンジを確実に意識してダイナミックスが狭くハーモニー展開が複雑なこの作品を選曲した。その狙いは正解で今日一番の出来に感じた。ただOB中心の客層にどれだけそれが理解して頂けたかは疑問。

アンサンブルの安定さと比較して発声の成熟度が極端に低下(崩壊したとまでは思いたくない)しているのがこの合唱団の課題。この会場では改善も困難には感じるのだが・・・・バリトンは近年の中ではよかったので後はベースの精度と全体的には「歌声を前に出す意欲」が必要。

ストーム後の上級生胴上げの歓声が余りに良い張り声で「そう!その声が欲しかった!」と心の中で思わず叫んでしまった。あの声を歌から奪ってしまった要因は検証する必要はあるかもしれない。


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合唱団Vivo with Steve Dobrogoz Autumn Concert(2008.2.Nov なるお文化ホール) [演奏を聴く(仮)]

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指揮:上田祥行
Piano:Steve Dobrogosz
Guest Piano: 横山智昭
Contrabass:牧野 彩
Handdrums:三宮郁子
弦楽オーケストラ:Vivo String Ensemble

1st stage
「混声合唱とピアノ、バス、ハンドドラムのための組曲 ざくろ」(星野富弘作詩/S.Dobrogosz作曲)
1)日日草
2)秋のあじさい
3)ざくろ
4)いのち
5)コスモス
合唱:合唱団Vivo 指揮:上田祥行  
Piano:Steve Dobrogosz Contrabass:牧野 彩 Handdrums:三宮郁子
日本語の語感の美しさを生かした作品。基礎知識が無ければ邦人作品と 思ってしまうくらい作品の完成度は高い。演奏自体は特に不満は無かったが、「ざくろ」の楽しい乗りに共感を持った


2nd stage Steve Dobrogoszによるピアノソロ・四手ピアノデュオ
1)「Sonatina Aisuru」(S.Dobrogosz作曲)
2)「Down South」(S.Dobrogosz作曲)
3)「Kodo」(横山智昭作曲)
Piano:Steve Dobrogosz Guest Piano(3のみ): 横山智昭
始め2曲は自作自演のソロ。1曲目は1st stageと通ずる繊細さを感じ2曲目は うって変わったJazzを基本とした縦のりのメリハリの効いた作品。技能的に不満は全く無い。3曲目も自作自演の 邦人作品。16ビートを効かせた連弾だが縦の乗りがやや2曲目より弱く感じた
3rd stage
「混声合唱とピアノ、弦楽オーケストラのための MASS」(S.Dobrogosz作曲)
合唱:合唱団Vivo 指揮:上田祥行
Piano:Steve Dobrogosz 弦楽オーケストラ:Vivo String Ensemble
初演以来海外でも評価の高い作品。大雑把に聴いた印象は「混声合唱と弦楽に よるピアノ協奏曲」それのテキストがたまたまミサ典礼文になっているような・・・。そう考えると今日の演奏は合唱団の 音圧がバランス的に弱くmp以上のダイナミックスに対応出来ていなかったように感じた。これはホールの特性も関係していると 思う。音の豊かな教会堂ならば又異なる印象だったかも。

アンコールは最終ステージの編成にパーカッションを加えて「ざくろ」の弦楽付きヴァージョン。実に乗りの良い演奏で、帰り道
思わずメロディーを口ずさんで仕舞うほど。

関西ではこの合唱団以外レパートリーに取り入られていないSteve Dobrogosz作品。もっと認められても良い。
そういう意図には成功した演奏会だったと思う。




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淀川混声合唱団第20回記念演奏会(2008.15.Sep:いずみホール) [演奏を聴く(仮)]

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演奏曲目:千原英喜 :混声合唱とピアノのための「良寛相聞」
     信長貴富 :「雲は雲のままに流れ~アカペラ作品集」
    北川昇  :無伴奏合唱曲「枯木と風の歌」(委嘱初演)
 出演者 :伊東恵司(指揮)、細見真理子(p)、淀川混声合唱団


北野高校コーラス部OB・OGが立ち上げたこの合唱団も20回目の演奏会を向かえた。客の入りはほぼ満員、
内容は特に「20周年」を前面に出さず、さらなるリスタートをテーマに邦人作曲家の新作を中心とした構成となった。

<第一ステージ>
無伴奏合唱曲「枯木と風の歌」
作詩:立原道造 作曲:北川 昇(委嘱初演)
この合唱団の座付といって良い大阪音大院生の北川昇氏(b1983!)のこの合唱団に対して3作目の委嘱作品。元々スロースターターな合唱団だが今回は歌い手(作曲家も含む)に多少のプレッシャーが感じられた。硬さが取れたらもっと良くなると思った。
<第二ステージ>
「雲は雲のままに流れ~アカペラ作品集」
作曲:信長貴富
1)歩くうた(谷川俊太郎)
この曲から一気に肩の力が抜けて歌が冴えて来た
2)ほし(まど・みちお)
3)青空(青木景子)
4)雲は雲のままに流れ(工藤直子)
5)たっけだっけの歌(サトウハチロー)
6)海(谷川俊太郎)
7)逝く夏の歌(中原中也)
全8曲の内7曲をセレクト。ここ10年の間に高校や大学の合唱団のために書かれた小品集。一曲目の伸びやかな唄いっぷりが印象的
<第三ステージ>
第20回記念アラカルト
指揮・司会:伊東恵司 ピアノ:細見真理子(6)
1)翼(作詞・作曲:武満徹)
第10回記念演奏会(森之宮ピロティーホール)で取り上げられた。確か「うた」の全曲演奏だったはず。その日の演奏は近代作品から愛唱曲へ聴衆との距離感を近ずけた記憶がある。今日の再演も当時からの歌い手・聴き手の認識の変化を試してみたかったようで、演奏後「また近ずいた気がした。10年後の30回記念の時唄ってみてどうなっているか楽しみ」と伊東氏が語ったのが心に残った。今、これらの作品はJazzのアレンジが聴ける程定着してきた。
2)Die zwei blauen Auen(作曲:G.Mahler 編曲:C.Gottwald)
「さすらう若人のうた」の終曲を無伴奏混声16部に編曲したもの。原曲より拡大した交響曲1番「巨人」を思い起こさせるスケールの大きさを感じた好演。

続いては最近継続している「世界の合唱シリーズ」より2曲を小気味良く演奏
3)Intoroduccion al Angel(作曲:A.Piazzolla 編曲:J.Zentner)
4)Ezekiel Saw de Wheel(Spiritualsより 編曲:W.L.Dawson)

ここで御来場された作曲家の方々にインタビュー
ハイライトのみ列挙してみると・・・・
<信長貴富vs伊東恵司>

Q:自作を客席で聴く気分は?
この質問に舞台上の北川先生苦笑。だって彼は聴くどころか初演の演奏自体に参加しているのだから。
A:第2ステージの曲は殆ど旧作だったので冷静に聴けた。新作だとそうはいかないかも・・・・

<千原秀喜vs伊東恵司>
師匠の登場に北川先生もすっかり恐縮していた。
Q:今、現在何を意識して作品を造られていますか?
A:昨今TVを見ても良いニュースを聞かない。出来れば聴き手・歌い手が幸せになるような作品を造れたらとは思っている。

ステージの最後はその先生の2作品。

5)混声合唱のための「南京玉簾」(大道芸より 作曲:千原秀喜)
大変楽しい作品だが、演奏機会は少ない。最大のネックは南京玉簾の演者が必要だと言う事。今回は男女各1人で頑張ったが、まだ合唱に負けている気がした。合唱団を律するには3~4人は必要か?もしくは熟練者1人を入れれば指揮者がいらなくなるほど仕切れるかもしれない。とは言え本日のハレの舞台に一番相応しい作品に感じた。
6)「いろとりどりのうた」より「島」(作詩:川崎洋 作曲:信長貴富)
作曲家のパンフでのコメント通り「島」を通して生きる事を唄った歌。淀川混声はこうした「前向き」な歌が本当に上手いと思う。
<第四ステージ>
混声合唱とピアノのための「良寛相聞」
作詩:良寛・貞心尼 作曲:千原秀喜
指揮:伊東恵司 ピアノ:細見真理子
1)相聞Ⅰ/パストラーレ
2)手まり
3)君や忘る道
4)相聞Ⅱ/夢の世に
晩年の良寛(70歳)と弟子の貞心尼(30歳)の相聞歌を合唱にしたものだが、前向きな歌が得意な合唱団にこのような悟りを開いた人物の晩年の詩を歌い切るには違和感が拭えなかった。同じ理由で「手まり」のみそれが感じられなかった。

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「ここからはじまる」
昨年の熱い初演から肩の力を抜いた好演。まるで団歌のように聴こえた。
「それじゃ」
第二ステージでカットした終曲。
とても洒落ていて伸びる未来を予感させるエンディングを演出してくれた。


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東京混声合唱団いずみホール定期演奏会No.13(2008.22.Augいずみホール) [演奏を聴く(仮)]

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作曲家林光の喜寿を記念し、「日本叙情歌曲集」(1964~80)の全曲演奏が編曲者自身の弾き振りで行われた。

構成は以下の通り。
<第一部>
1)荒城の月(作詞:土井晩翠 作曲:滝廉太郎)
2)箱根八里(作詞:鳥居忱 作曲:成田為三)
3)からたちの花(作詞:北原白秋 作曲:山田耕筰)
4)中国地方の子守歌(日本民謡より 作曲:山田耕筰)
5)城ケ島の雨(作詞:北原白秋 作曲:梁田貞)
6)椰子の実(作詩:島崎藤村 作曲:大中寅二)
7)浜辺の歌(作詞:林古渓 作曲:成田為三)
8)お菓子と娘(作詩:西条八十 作曲:橋本国彦)
9)ちんちん千鳥(作詩:北原白秋 作曲:近衛秀麿)
10)叱られて(作詞:清水さくら 作曲:弘田龍太郎)
11)カチューシャの唄(島村抱月・相馬御風 作曲:中山晋平)
<第二部>
1)野の羊(作詞:大木惇夫 作曲:服部正)
2)早春賦(作詞:吉丸一昌 作曲:中田章)
3)鉾をおさめて(作詞:時雨音羽 作曲:中山晋平)
4)ペチカ(作詞:北原白秋 作曲:山田耕筰)
5)曼珠沙華(作詞:北原白秋 作曲:山田耕筰)
6)待ちぼうけ(作詞:北原白秋 作曲:山田耕筰)
7)かやの木山の(作詞:北原白秋 作曲:山田耕筰)
8)ゴンドラの唄(作詞:吉井勇 作曲:中山晋平)
9)この道(作詞:北原白秋 作曲:山田耕筰)
10)死んだ男の残したものは(作詞:谷川俊太郎 作曲:武満徹)

全編曲・指揮・伴奏・司会:林光

多くの合唱団で唄われているし、単独ならいくらでも聴く機会はあるが、第3集までの全曲演奏となると聴いたことは無い。林光はこの小曲集の東京混声における初演を一貫して岩城宏之とのコンビで伴奏に回っていたのでその伴奏内容に注目が集まった。
内容を大雑把に言うと気楽なレクチャーコンサートだった。東京混声のメンバーとしても地方公演や学校訪問などで数え切れない程唄って練り上げているので、出来立ての現代作品を唄う時より余裕があってひょっとしたら歌い手自身も楽しんでいたような気がした。それが聴き手にもしっかり伝わった。
伴奏で印象に残ったのは「早春譜」。中間部でモーツアルトの曲の一節が入るのだが、オマージュの様に弾くのが一般的なのに対し、林光は「春が待ちどうしくって、つい違う曲を弾いちゃった」てな感じで、言わばギミックとして使用されていた。この部分を弾いて「あ?違う曲だった?」と言わんがばかりに間を置くと客席から笑い声が起きた。これを狙っていたのだ。
MCも洒脱だった。目立ったものをPickupしてみると・・・
「曼珠沙華」より「伴奏が完成されていて唯一伴奏部分にアレンジをしませんでした」
「ゴンドラの歌」より「黒澤監督の<生きる>でより有名になった曲ですが、昨今の報道を見ると役人のやってる事は当時と変わってないようで、映画のテーマが生きている限りこの曲も生き続けるでしょう。
「待ちぼうけ」より「伴奏パートが難しく書いた本人がよく間違えるので岩城が面白がって必ず取り上げていました」
「死んだ男の残したものは」より「叙情曲集は昭和の初期が対象になっていますが、これは近年の作品でこれに続くものと思いました」
最後の「死んだ男の残したものは」はそれまでの曲と異なり胸に突き刺さるフレーズがホール一杯に拡がる熱演だった。
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アンコールの前に
「今日演奏した作品は明治・大正・昭和を生きた先輩の作曲家が今まで残してきた物で、今を生きる作曲家としては・・・・(畏敬の念の裏返しとして)嫉妬の対象と言えるものでして・・・・」
<一同苦笑>
「考えてみれば、今日は私の演奏会なのに自作を一曲もやっていない!」
<一同爆笑!>
で・・・・
写真のように
「ゆきだるま」(作詞:木島始)
最後は静かな編曲物で
「星めぐりのうた」(作詞・作曲:宮澤賢治)

満員の聴衆の心に暖かいものがのこる演奏会であった。

追記1
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終演後、聴衆全員を林先生が見送る形になった。
追記2
パンフには異例とも言える団員の曲の想い出・エッセイのコーナーがあってそれだけ思い入れの深い作品だった事が実感できた。




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アルティ声楽アンサンブルフェスティバル2008初日(2008.12.Jul) [演奏を聴く(仮)]

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まずテープ審査による公募3団体が出演

CORO Giovanni(岐阜県美濃加茂市 指揮:木村龍司)
Ave Maria a 5(G.P.da Palesrina)
There will be rest(F.Ticheli)
さくら さくら
一番星みつけた(編曲:信長 貴富)
The Time Limits(信長 貴富)~初演~

指揮者はGiovanniレコードの社長としても著名。
本番以外はCD販売コーナーに立ち、営業活動と芸術活動の一人二役オツカレサマデシタ[わーい(嬉しい顔)]

演奏は線の太い乗りの良い合唱が心に残った。ラストの信長先生の新作「The Time Limits」はパフォーマンスに驚くやら感心するやら・・・・

安城学園高校合唱部(愛知県安城市 指揮:平林清志)
一番はじめは(編曲:信長 貴富)
ほたるこい(編曲:小倉 朗)
ア・カペラ女声合唱のための<絵の中の季節>より棗のうた(木下 牧子)
無伴奏女声合唱のためのより「オノマトペ」「ねむるまえ」 こんなに声が前に来る女声合唱団ははじめて聴いた[ハートたち(複数ハート)] 全てが若々しくハイレベルだったがそれ以上に「不思議ゾーン」に聴衆を陥れる平林先生のMCが圧倒的なステージだった[あせあせ(飛び散る汗)] 女声アンサンブル ヴォア・セレステ(兵庫県神戸市 指揮:山口英樹)   Now is the Month of Maying(T.Morly) Ave Regina coelorum(V.Miskinnis) Missa Lux et OrigoよりKyrie・Gloria(L.Gyo:ngyo:si) A Nightingale Sang in Berkeley Square(M.Sherwin) 一言「艶やかで男前な合唱団」! 前の団体と好対照だったし、宗教曲もよかったが、特にラストのスタンダードナンバー「A Nightingale Sang in Berkeley Square」は絶品! 続いて招待演奏団体 合唱団まい(長野県伊那市 指揮:雨森文也) Zefiro torna(C.Monteverdi) Ohime,Se Tanto amate (C.Monteverdi) Io mi son giovinetta(C.Monteverdi) 混声合唱のための<おらしょ~カクレキリスタンの3つの歌>からⅡ・Ⅲ(千原 英喜) 指揮者なしで歌い演じる。いや吟じると言った方が的確か?この日一番の凄みを感じた。 国立音楽大学女声合唱団アンジェリカ(東京都立川市 指揮:松下 耕) Zwai Beter(A.Pert) Lauliku Lapsepoil(V.Tormis) Sinu aknal tuvid(G.Ernesaks) Hegyi Ejszakak(No.1 Assai lento) The Lord bless you and keep you(J.Rutter) いの字いっさいこく(松下 耕) まゆとりうた(松下 耕) その名の通り「天使の羽」付きのコスチュームで登場失敗を恐れず常に前向きな姿勢には頭が下がる。 終演後、ロビーの喫茶店にて聴衆・出演者交えてのワンコインパーティー[ぴかぴか(新しい)] 比較的珍しい企画なので頑張って続けて欲しいと思った。
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オペラ「セロ弾きのゴーシュ」(2008.7.6同志社大学寒梅館ハーディーホール) [演奏を聴く(仮)]

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<うたとお芝居のワークショップ終了公演>
 オペラ「セロ弾きのゴーシュ」(原作:宮澤賢治 作曲:林 光)
出演
CLAP2008年度受講生
辻野恵子・広田ゆうみ(演技指導兼任)
スタッフ(講師兼任)
演出:二口大学 
芸術:川上明子
歌唱指導:丸山明子(Sop)
指揮:伊東恵司
伴奏
ピアノ:松井 萌  マリンバ:長田由季
CLAPは2004年より大学学生支援課主催するワークショップ。昨年は同志社コールフリューゲルと共同で合唱劇「どんぐりと山猫」を成功させ今年はオペラに挑戦することになった。 出演者(=受講者)は京都府在住の10~50代の幅広い世代で20数名。大学生も同志社に限らず他大学からも参加していた。従って、同志社大学の施設を核とした地域文化活性化プロジェクトと言ってよいと思う。 オリジナルのこんにゃく座ヴァージョンは出演者は6名(当然一人何役か担当)だが、今回はこんにゃく座の承諾を得て、脇役を細かく振り分け出演者の負担を軽減した。しかし基本主役が出ずっぱりのモノローグオペラに多少の肉付けをしている構図は変わらない。そのような状況で主役を演じきった京大生の奥田君は大健闘と評価して良い。客入りは公演の性格上、地元住民で満員。正に「市民オペラ」を地でいく風情だった。 女子大音楽科ではなく同志社大学内で初と思われる本格的オペラ全幕公演は巧みな構成と出演者の頑張りで鑑賞に耐える出来になった。一部合唱団員がフォローに入っていたがゼロからのスタートであるワークショップを考慮するとこれは驚異的。かつて世界最高峰の市民参加オペラと言われた藤沢市民オペラに、迫ったとは言わないが、グランドオペラだけでなく様々な模索で十分要求を満たせる事が出来る証明にはなったと思う。来年も期待したい。
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第57回東西四大学合唱演奏会(2007.6.29NHK大阪ホール) [演奏を聴く(仮)]

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客の入りは8割ほど、一階席はほぼ満員。昨年より内輪(OB・現役の血縁)以外の聴衆が多かった。
同関が事実上消滅してしまい、大きな音楽イベントが減っている関西で知名度の高い大学男声合唱団が揃うのは
もはやこれだけと言うことも関係しているのだろう。

今回の演奏会にキーワードを与えるとすれば「オンステ数」
早稲田70同志社28慶応義塾30関西学院32。この数が演奏に出来不出来以前に大きな影響を与えるのを
実感する内容となった。

<エール交歓>
早稲田:エールの出来は良い意味で荒く、四校中最大のスケール感。
同志社:上に良く伸びる声、テナーはやや抜けに不満。ベースはやや地声。
慶応義塾:一番声がはっきり前に来ていた。
関西学院:四校中アンサンブルのバランスが一番良かった。

<第一ステージ>早稲田大学グリークラブ(70名)
男声合唱組曲「IN TERRA PAX ー地に平和をー」
作詞:鶴見正夫 作曲・指揮:荻久保和明 ピアノ:渡邊純子
何度も再演された曲だが、自作自演は関西初演。 指揮者(=作曲家)の過激な要求に全て反応した言葉のほとばしる「熱い」爆演。 例えば、かつての淀工グリーがコンクールで聴かせてくれた様な叙情的な解釈(それが一般的)ではなく、もっと 情念を込めたもので、こうなるとこの合唱団の独断場。 他三団体とは別次元の大人数をフル活用してホールを唸らせ、聴衆を黙らせた。 自作自演である以上、これも有り。 この曲の別の側面を表出させた快演

<第二ステージ>同志社グリークラブ(29名)
エストニアヘの旅
作曲:V.Tormis 指揮:伊東恵司
今回OBだからと言うこともあるが、この団体の評価を書くのは苦痛だった。 好演ながら、それを裏付ける技術がそのまま現状の課題と直結しているのだ。 今回も、エストニアを代表する作曲家V.Tormisの作品から4曲をセレクト。 曲によってオーダーを変えたり、パフォーマンスを加えた上に、アンサンブルの精度を磨き上げたので、 少人数がマイナス要素に思えず「柔良く剛を制す」演奏。 特に新2回生の成長は好感を持った。 3曲目のSoliが敢えて荒々しく唄ったのは演出上正解。 4曲目は昨年の四連・定演と三回目の再演。今回が一番こなれていた。 課題はハモリに気を取られて声が前に出なくなっている事。もっと前に 出せたらと思う。

<第三ステージ>慶応義塾ワグネル・ソサィエティ男声合唱団(28名)
男声合唱とピアノのための「愛の夢」より
作曲:F.Liszt 編曲:佐渡孝彦 指揮・司会:畑中良輔 ピアノ:谷地重紬子
昨年に続き、出版直後の佐渡孝彦氏の編曲作品を 演奏時間が短いため、珍しく冒頭から畑中先生のレクチャーを挟んで演奏。 「歌曲編曲はかく唄うべき」とした「正統的」演奏。 今のトレンドからは乖離しているがこうした頑丈な発声の土台は男声ではこの合唱団以外聴けなくなって しまった気がする。
<第四ステージ>関西学院グリークラブ(32名)
コダーイ男声合唱曲集
作曲:Koda'ly Zolta'n 指揮:広瀬康夫
5曲をセレクト。 トップ以外は近年最高の仕上がりだった。久々に「らしい」サウンドを 聴けた。トップの仕上がりが現状の課題。
<合同演奏>
Sound of Hope~African-American Sprituals~
編曲:R.Show N.Luboff W.L.Dawson H.T.Burieigh F.Heath 指揮:広瀬康夫
20年ほど前ならどこの男声合唱団でも唄われていた曲集を敢えて 選曲したのは「次世代への引継ぎ」が大きかったと思う。演奏は勿論水準以上。


東西四連が特別な存在から普通のジョイントに変貌した危惧はひしひしと感じる。
曲によってはもはやコンクール常連の団体の方がレベルが高いのは否定できない。
サークル自体の維持が大変なのは重々判っているが・・・・・・・・・・もっと高みを目指す
モチベーションがほしい。























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東海メールクワィアー第51回定期演奏会(2007.6.22愛知県芸術劇場コンサートホール) [演奏を聴く(仮)]

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エストニアから3度目の招聘に応じたA.ソーツ先生を客演に迎えたオールトルミスプログラム!
現状これが可能なのは東海メールだけではないだろうか?
舞台の背景にはソーツ先生自身が持参した2007年のトルミス音楽祭のバナーが飾られ
テーマ別に4ステージ構成で松原先生の司会により演奏された。
<指揮:松原千振(#)A.ソーツ(%)>
1)黎明
歌の橋(%)
司教と異教徒(#)
古代の海の歌(%)
荘重な雰囲気の歌中心となりやや「無難にまとめる」傾向の演奏となった
2)歳事
ヴェプサ地方の冬(%)
鷲の飛翔(#)
クリスマスがやってくる(%)
Hoi on,hoi on(#)
日本では最も再演回数の多い構成ではないだろうか?スバンホルムやオルフェイドレンカーの快演も記憶に新しい聴衆からも演奏者からもリラックスした雰囲気を感じた
3)祈り
雷鳴への祈り(#)
神よ、戦いから守り給え(%)(パーカッション:佐久間真理)
三つの美しい言葉(%)(フルート:赤沢早苗)
今回、一番シリアスな作品集。基本的に体力が要求される作品集だが、良い意味でも悪い意味でもやや力を抜いて処理した感がある。勿論高いレベルの演奏にはなっているが・・・
4)思い出
牧童の呼び声(%)(パーカッション:佐久間真理)
幼き頃の思い出(#)(ソプラノ独唱:伴 真由子)
幻想的な作品集巧みに纏め上げていた

一般男声合唱団として大変意欲的な企画を纏め上げたのには敬服した。

課題は若手の育成。意外と若い世代の方が失敗を恐れ保守的なので何とか巻き込んでいってほしい。

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第18回コーラスワークショップinみえ 特別コンサート(2008.4.May三重県文化会館大ホール) [演奏を聴く(仮)]

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<第一ステージ(オープニング)>ヴォーカルアンサンブルEST(指揮:向井正雄)
三重五章(作曲:柴田南雄)
   序章 鈴鹿馬子唄~櫛田川舟歌
   第二章 参宮風景 伊勢の手まわし

御当地の民謡を題材にしたシアターピースを江戸時代の「お伊勢参り」の扮装で熱演。
コーラスに問題は無いが、「この劇場でどう動く(演じる)か?」が未だ未解決のまま本番を迎えて
しまった感は拭えなかった。勿体無いステージだった。

<第二ステージ>合唱団ノース・エコー(指揮:長谷順二)
   翼(作詞・作曲:武満徹)
   おんがく(作詞:まどみちお 作曲:木下牧子)
   生きる(作詩:谷川俊太郎 作曲:新美徳英)
   Ave Maris Stella(作曲:E.Grieg)
Immortal Bach(作曲:K.Nystedt)
Agnus Dei(S-D.Sandstro:m)

愛唱曲を中心にオーソドックスな構成。特にK.Nystedtのクラスター形式の作品は十八番なのか圧巻の出来。
それでいて前半を「癒し系」の邦人作品に纏めたプログラミングには大変好感を持った。

<第三ステージ>岡崎混声合唱団(指揮:近藤恵子)
   ずいずいずっころばし(わらべうた 編曲:信長貴冨)
   一週間(ロシヤ民謡 編曲:信長貴冨)
   葬送のウムイ(沖縄伝承詩 作曲:信長貴冨)
   With a Lily in Your Hand
Leonardo Dreams of His Flying Machine(作曲:E.Whitacre)
Circle of Life(作詞・作曲:E.John 編曲:谷口隆史)

第二ステージと対照的。近日開催される演奏会のハイライトを詰め込んだ内容。
個人的にはこのような「ドヤ顔」演奏は苦手。実力は認めるのでバランスを考えて欲しい。

<第四ステージ(エンディング)>ヴォーカルアンサンブルEST(指揮:向井正雄)
   Secunda Pars(作曲:N.Gombert)
Salve Regina(作曲:F.Schubert)
Herr,nun la:ssest du deinen Diener in Frieden fahren(作曲:F.Mendelssohn-Bartholdy)
The Lily and the Rose
The Runner
Dance in the Street(作曲:B.Chilcott)

オープニングを担当したESTの本ステージ。前半は古典・ロマン派、後半はB.Chilcott作品集で纏める。
面白かったのは後半。実は作曲者自身による講座があり直後の演奏だったのだが、そのフィードバック
が一切感じられなかった事。これはこれで一つの見識なのだろう「The Runner」のパフォーマンスは作曲者には
大受けだった。


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