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第62回東西四大学合唱演奏会(2013.6.23すみだトリフォニーホール) [演奏を聴く(仮)]

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会場は近年の四連の中では最高の音響効果を持った会場。
1800のキャパがほぼ8割の入りであるのにもかかわらず、40~80人の
単独ステージでボリュームが物足りなく感じた団体は一つも無く、合同も
収拾がつかなくなることも無かった。

今回は異例ずくめの演奏会で列挙して見ると・・・
・全て邦人作品
・単独ステージは全てピアノ伴奏付き
・単独ステージの作曲者が全員列席
・通常より開演を一時間前倒し←これは関西在住の私には大変ありがたい判断

四団体の内、三団体のベース系にパワー不足が感じられた
(だからこそピアノ伴奏を選択したのだと思う)
しかし全般的にレベルの高い内容となった。

ではステージ順に(カッコ内は実測オンステ数)

<エール交換>
関学・・・・トップの伸びが凄い。しかし音色は軽いトーンで纏めていた。
早稲田・・・・いつもよりユニゾンがクリアだがここも音色が軽い
同志社・・・・声はよく飛んでいるが、トップが荒れて纏まり辛い
慶応義塾ワグネル男声・・・・唯一重厚なトーンで上手く纏めていた

<関西学院グリークラブ>(76名)
男声合唱組曲『永久ニ』
作詞・作曲 鈴木憲夫
指揮:広瀬康夫 ピアノ連弾:大山まゆみ、渡辺磨奈

TOPはこの20年間で最強。ベース系がついていけなくなりかけているのが課題。


<早稲田大学グリークラブ>(47名)
男声合唱とピアノのための『ことばあそびうた II』
作詞:谷川俊太郎 作曲:新実徳英
指揮:樋本英一 ピアノ:小林功

抑制を効かせる指揮者とは本当に相性が良くない。
アンサンブルは美しいがP系のフレーズが心に響かない。

<同志社グリークラブ>(46名)
男声合唱組曲『風に鳴る笛』
作詞:谷川俊太郎 作曲:高嶋みどり
指揮:伊東恵司 ピアノ:萩原吉樹

声は早稲田より前にきていた。
エールでは荒れ氣味だったTOPも事故のように切れ際が崩れる事はあったが
全般的にはまとまっていた。
何より下3パートのフレージングが素晴らしい。全てのパートがしっかりと唄っていた。
TQPのカサ上げが課題。

<慶應義塾ワグネル・ソサィエティー男声合唱団>(42名)
男声合唱のための合唱詩『ふなたび』 【委嘱初演作品】
作詞:宮本益光 作曲:加藤昌則
指揮:佐藤正浩 ピアノ:前田勝則

発声が重厚だが文句無し。委嘱作品はミニカンタート(合唱劇)形式で完璧にこなしていた。

<合同ステージ>
男声合唱のための『おらしょ』カクレキリシタン3つの歌
作曲:千原英喜
指揮:辻博之

この作品は基本コンパクトにメリハリを効かせる曲なので合同には不向き。
テナー系は力技で振り切ったがベース系は力んで纏め切れなかった部分もあつた。

<アンコール>
ピアノと男声合唱のための「ある真夜中に」より
「寂庵の祈り」
(作詩:瀬戸内寂聴 作曲:千原英喜)
Nコンからの曲なので作曲者が思い浮かばないくらいオーソドックスな小品
これも合同にすると重厚すぎる感。
<ステージストーム>
関学・・・Uboj
エールと印象変わらず。
流石にラストはバッチリ決めてくれた。
早稲田・・・斉太郎節
やはり暴発した。
同志社・・・Ain'a That Good News
久々のドーソン編曲のSpiritual、勢いは良い。後はメリハリ。
慶応・・・八木節
男声合唱全体のレパートリー定着を考えると四連では松下耕作品は
あまり演奏されない。軽快に捌こうとしてメリハリがつかなかった。

(追記)
慶応義塾の単独ステージについて詳細に書いたblogを発見
是非、御参考に

「人生ブンダバー」2013年7月8日付
http://blog.goo.ne.jp/katsura1125/e/d5c4dfe92aec808d8a32dabd88a3f6ae
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